産後の“眠れない毎日”に悩むあなたへ

「寝たいのに寝られない」「一度もまとまって眠れていない」――出産後、多くの母親が最初に直面するのが“睡眠不足”です。特に生後数ヶ月は赤ちゃんの睡眠リズムが安定しておらず、夜中の授乳やオムツ替えに追われ、自分の睡眠が犠牲になりがちです。加えてホルモンの変化も重なり、眠りが浅くなったり、神経が過敏になることも。そんな“慢性的な寝不足”が続くと、心と体に大きな影響を及ぼします。今回は、産後の睡眠不足の実態と対処法について解説します。
眠れない理由は1つではない
赤ちゃんの夜泣きや授乳はもちろんですが、それだけではありません。「寝かしつけた後も神経が張って眠れない」「何度も起きて体が休まらない」といった声も多く、身体の疲労だけでなく精神的ストレスも重なります。これは、ホルモンバランスや“育児モード”によって、脳が覚醒しやすくなっているためです。
体と心の不調サイン
睡眠不足が続くと、イライラしやすくなったり、涙が止まらなくなったり、物忘れが激しくなることもあります。中には、授乳中にうっかり眠ってしまい、自分を責める人も。これらはすべて“体のSOS”です。自分を責めるのではなく、「これは普通のこと」と受け止め、できる限り対策を講じていくことが大切です。
“細切れ睡眠”でも回復できる
理想はまとまった睡眠ですが、それが難しい場合は“細切れ”でも睡眠の質を意識することで改善につながります。赤ちゃんが寝ているときに一緒に休む、夜間の家事は手を抜く、音や光を遮断するなど、短時間でも質の良い睡眠を確保する工夫が重要です。さらに、1日1回でも自分のために静かな時間を持つことが、リセットに繋がります。
家族や自治体の手を借りる勇気
「母親なんだから頑張らなきゃ」と無理をしがちですが、限界を超えてしまってからでは遅いのです。パートナーに夜の育児を一部任せる、ファミリーサポートや一時保育を利用するなど、“手を借りること”は決して甘えではありません。
産後の睡眠不足は“乗り越えるもの”ではなく、“工夫してやり過ごすもの”。あなた自身が元気でいることが、赤ちゃんにとっても一番の安心になります。