おりものの異常サインに気づくために

座ったまま背伸びをする女性

おりものは健康状態の変化を映し出す、いわば身体からのメッセージです。普段と違う色、におい、量、質感に気づいたときには、単なる体調の波ではなく、異常のサインである可能性を考慮する必要があります。

おりものの正常と異常の境界線

正常なおりものは、白色~透明でやや粘り気があり、においもきつくありません。一方で、黄緑色・灰色などの色がついていたり、泡立ち・ポロポロとした形状、悪臭を伴う場合は、細菌性腟炎や性感染症などが疑われます。突然の変化が見られるときは注意が必要です。

考えられる主な疾患

異常なおりものの背景には、カンジダ腟炎、細菌性腟炎、トリコモナス感染症、クラミジア感染症などさまざまな疾患が隠れていることがあります。特に強いかゆみや灼熱感を伴う場合は、速やかに婦人科を受診することが重要です。放置すれば炎症が広がることもあります。

日常生活でできる対策

通気性の良い下着を選ぶ、ナプキンやおりものシートをこまめに替える、デリケートゾーンを石けんで強く洗わないなど、腟環境を乱さない習慣が予防につながります。また、ストレスや生活習慣の乱れも腟内フローラに影響するため、心身両面のバランスを意識しましょう。

腟内環境を整えるアプローチ

近年では、腟内の善玉菌(特にラクトバチルス属)を増やすためのサプリメントも注目されています。継続的な摂取によって腟内環境のバランスを保ち、再発防止に役立つ可能性があります。医師と相談しながら取り入れるとより安心です。

おりものの異常に早く気づき、適切に対応することは、将来の健康維持にもつながります。違和感があったら自己判断せず、専門家の力を借りましょう。